Vol.2 株式会社サンケイビル / 株式会社グランビスタ ホテル&リゾート
FMH “拡がる” Inside Story
山本健(神戸須磨シーワールドホテル料理長)
地域とつながり、観光の新たな核に

サンケイビルとグランビスタ ホテル&リゾートが神戸市とともに5年の歳月をかけて推進してきた「須磨海浜水族園・海浜公園再整備事業」がついに完了し、「神戸須磨シーワールド」と「神戸須磨シーワールドホテル」として2024年6月1日にグランドオープン。メディア系デベロッパーとしての同社の強みを生かし、神戸市立須磨海浜水族園が長年にわたり果たしてきた、社会教育・自然保護・調査研究といった役割を受け継ぐとともに、大人も子どももワクワクできる、これからも地域に愛される水族館を目指す。
生きものとの信頼関係を何より大切にする神戸須磨シーワールド館長の中野良昭さんと、神戸須磨シーワールドホテルの料理長である山本健さんに話を聞いた。
学びある「海への玄関口」に 生きものへの敬意と信頼を重視、
イルカとふれあえるホテルも
- 中野
- 私たちは、動物に敬意を表し、健全な環境で飼育することが不可欠と考え、動物と飼育員の信頼関係をなにより大切にしています。「神戸須磨シーワールド」では、シャチやイルカが水中にいながら治療を受けられるよう、昇降床付きのメディカルプールを完備する等、生きものへの配慮を常に心がけています。
また、シャチなどの世界的な研究機関「神戸保全繁殖センター」を創設し、種の保存に取り組むほか、デジタルツールを駆使した世界初のシャチ(オルカ)に関する教育ゾーン「オルカラボ」や、地元・六甲水系の河川や瀬戸内海の環境を再現し展示する「ローカルライフ」など、環境教育にも力を入れています。

中野良昭(神戸須磨シーワールド館長)
- シャチにはまだまだ未知の部分も多いですが、「オルカラボ」で学んだうえで「オルカスタディアム」でシャチのパフォーマンスを見ていただくと、ただ楽しむだけでなく、また違った見方ができると考えています。
さらに、併設されたオフィシャルホテル「神戸須磨シーワールドホテル」では、宿泊客がイルカとふれあえるプールを備え、観光で訪れるだけでなく、滞在しながら水生生物の生態を学べる「価値体験型ホテル」となっています。
エデュケーションとエンターテインメントが融合した「エデュテインメント」で、地域とつながる新たな形の水族館をぜひ体験してほしいです。
圧巻のパフォーマンスをみせる2頭のシャチは親子(ステラとラン)。前方の列は水しぶきをまともにかぶるため、ポンチョで防御。
食の宝庫、兵庫県の食材が集結!採れたて獲れたてを存分に味わう
- 山本
- 私たち「神戸須磨シーワールドホテル」内の「せとうちハーバーレストラン」では、地産地消をコンセプトにしたブッフェをご提供しています。朝食と夕食は宿泊されるお客様限定ですが、ランチタイムはどなたでもご利用いただけます。
兵庫県は、北は日本海、南は瀬戸内海に面していて、野菜や果物などの山の幸も豊富です。とれたての新鮮な食材を使った多彩な料理を揃えており、食材の産地を詳しく記載したメニュー名を添えています。ブッフェテーブルを見ているだけでもワクワクしていただけると思います。
特におすすめなのは日本が世界に誇る“神戸ビーフ”。ほぼ毎日のランチタイムでご提供しています。また、兵庫県産の野菜の端材をアレンジしたテリーヌなど、フードロスへの取り組みもおこなっております。
さらに、天ぷらや神戸ポークのしゃぶしゃぶなどは、オーダーをいただいてから目の前で仕上げるライブキッチン形式で提供しています。食のエンターテインメントを存分に楽しんでいただけたらと思います。

山本健(神戸須磨シーワールドホテル料理長)
ライブキッチンで注文後に仕上げられる「神戸ポークのしゃぶしゃぶ白みそ仕立て」。ライブキッチンでは、天ぷらやパスタなど3種類のメニューが用意される。
料理がずらりと並ぶブッフェテーブル。料理名を読むだけでも楽しい!
潮風が心地よいテラスには、ドルフィンラグーンの目の前でイルカを眺めながら食事が楽しめる特等席も。
※メニューは取材当時のもの
《水族館》
学んで遊ぶ、「つながる」エデュテインメント水族館
【オルカスタディアム】
シャチを見ながら食事ができるレストランや、世界初シャチ専門の教育ゾーン「オルカラボ」も!
オルカはシャチの別名。シャチのパフォーマンスが見られるスタディアムをはじめ、世界初のシャチに関する教育ゾーン「オルカラボ」と「オルカホール」が。スタディアムのプールの水中に面したブッフェレストランでは、シャチの泳ぐ姿を見ながら食事が楽しめる。
水中を優雅に泳ぐシャチの姿を見ながら食事ができる地産地消ブッフェレストラン「ブルーオーシャン オルカスタディアム」。
シャチの骨格標本も展示されている「オルカラボ」では、シャチの生態が学べる。
【ドルフィンスタディアム】
ドルフィンビーチでは体験プログラムも開催!
イルカによる約15分のパフォーマンスが見られる「ドルフィンスタディアム」。1階にはその水中の様子が見られる「ドルフィンホール」が。2階にある「ドルフィンビーチ」では、生態を学び、間近で観察したりふれあえたりする「ドルフィンコミュニケーション」(有料)を体験できる。
トレーナーと息を合わせたパフォーマンスからは、信頼関係の強さが伝わってくる。
イルカとふれあえる体験プログラムを通してイルカの特徴や生態を学ぶ「ドルフィンビーチ」。
【アクアライブ】
生きものたちの多様で豊かな行動を観察しよう!
水の周辺で生活する生きものの生態を学び、観察できる「アクアライブ」。六甲水系の河川や瀬戸内海の環境を再現し、水の一生をテーマにした「ローカルライフ」エリアの雄大な滝から展示がスタート。エイやサメとともにさまざまな魚が泳ぐ外洋水槽、そして海獣類とペンギンも!
大迫力の滝から始まる、「水の一生」をテーマに瀬戸内海の原風景を再現した展示。
“スマスイ”時代から人気のクラゲ、ウミガメ、ペンギンの展示
神戸須磨シーワールド
《ホテル》
水槽があるお部屋に泊まる
全室がオーシャンビュー!ドルフィンラグーンのあるホテル
「神戸須磨シーワールド」のオープンと同時に開業した「神戸須磨シーワールドホテル」。全80室がすべてオーシャンビューという、海と一体化したようなロケーションが大きな魅力だ。開放的なテラスに出ると、目の前にはもちろん海、そして眼下には、なんとイルカが気持ちよさそうに泳いでいるのが見える。これは、日本初のホテル常設「ドルフィンラグーン」。給餌体験をしたり、浅瀬で一緒に泳いでふれあったりすることができるという宿泊者限定の特別プログラムも用意されていて、早くも大人気を博しているという。
客船をイメージしたインテリアの客室では、クルージング気分のステイが楽しめる。熱帯魚が泳ぐ大型水槽が設置されたプレミアムルームも6室。カラフルな熱帯魚の姿を見ているだけで、時間が経つのを忘れてしまいそうになる。目の前の水平線に日が沈むサンセットタイムも格別だ。
大きな水槽のあるプレミアムルームのシーワールドアクア。
カラフルな熱帯魚は、毎日飼育員が世話をする。
月が照らす海の「蒼と松」をコンセプトに、須磨ならではの“白砂青松”を表現したプレミアツインは、落ち着いた雰囲気。
海に面した窓のあるビューバスを備えた客室も。サンセットを眺めながら至福のバスタイムを
テラスからは、須磨海岸とドルフィンラグーンが見える。イルカがボールをくわえて遊んでいる姿がカワイイ!
イルカとふれあえる宿泊客限定のプログラムも大人気。
神戸須磨シーワールドホテル
(本記事は2024年12月25日時点の内容です)
KOBE SUMA SEAWORLD : https://www.kobesuma-seaworld.jp/
KOBE SUMA SEAWORLD HOTEL : https://www.kobesuma-seaworld.jp/hotel/